|
先日、私どもの実店舗に中年女性のお客様がご来店されました。
「外反母趾やタコが出来て、なかなか足に合う靴がないので、中敷き
をオーダーメイドで作ってもらったらいいと娘から聞いたのですが、こちらで作るこ
とができますか?」と言われました。
現在私の店では婦人靴がメインになっていますが、そこまでの専門的な対応はしていないので、「お客様の足
に出来るだけ合う靴を探すことは出来ますが・・・。」とお答えしました。
それでも、オーダーメイドの中敷きにこだわっておられる様でしたので、隣町で整形外科の知識を持って中敷
きなどを調整する専門店をご紹介したのです。
それから小一時間もすると、そのお客様が再びご来店されました。
「電話したんですけど、ドイツ製とかで3万円以上するって言われてびっくりしました。絶対に損はさせないって
言われてもねえ・・・。」と言われるのです。
私が、「メガネをかけていらっしゃいますが、メガネも3〜4万はするでしょう?勿論、眼は大事ですが、足も体
を支えて歩くという意味でとても重要なんですよ。底を修理しながら履けば長いこともちますし、最初は値段が高
くても元は取りますよ。」と説明しても、「靴に3万円も出すのはねえ・・・。」と言われます。
結局、私の店で4千円くらいの靴を買っていかれました。外反拇指などの進行を防ぐことは出来る様に靴合
わせをしたつもりです。
確かに靴に3万円以上かける人はごく僅かだと思います。ファッション性の高い靴ならいざ知らず、機能性重
視の靴では納得されないのが本音だと言えるでしょう。
私は3万円前後のドイツ製の健康靴を持っていますが、これは勉強のためにと思って買ったものです。この商
売をしていなかったら、靴にそれ程お金をかけていなかったでしょう。
しかし、履いてみて驚きました。今までにない履き心地なのです。私は足の長さのわりに横幅が狭くて、従来
の紳士靴では幅が余りすぎて、なかなか合う靴がなかったのです。
ところが、ドイツ製の靴はユニセックスのためか、私の様な足でもピッタリと合うのです。手に持つと重たいの
に、履くととても軽く感じるという本物の靴に出会った気がしました。それ以来、その様な靴を取り扱うことが私
の目標でもあります。
商売をしていてつくづく思うのですが、高額な商品は、やはりそれ相応の価値があるということです。長い期間
で考えれば充分に元は取れる、或いはそれ以上の価値が得られることも多いと思います。
最終決定権は勿論、お客様にありますが、店主が自信を持って勧めることが出来るものならば、例え高額で
も納得される様に努力、工夫をすべきでしょう。(先ほどのお店が努力していないという意味ではありません)
売れない状況が続くと、つい安物に力を入れてしまいがちですが、「ここに来れば本物が手に入る」などと言
われる様な店になりたいものです。
最後までお読み下さいまして、有難うございました。
皆様のご意見をお聞かせ頂きましたら、こんなに嬉しいことはございません。
 |