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外反母趾とは?


 現代人の持病とも言われる外反母趾。圧倒的に女性や子供に多くみ
られますが、靴屋をしていると、外反母
趾になっていない足に出会う方
が難しい程です。


 外反母趾とは皆さんもご存知の通り、母指(親指)が足の外側、つまり
小指の方向へ曲がってしまう骨の病気
で、ひどい場合は第2指(人差し
指)、第3指(中指)の上に重なったり、下へもぐり込んだりしてしまいます。


 そして、母指の付け根の関節が脱臼して突出し、激しく痛むことがあり
ます。さらにここが靴の中でこすられ、
皮膚が炎症を起こして化膿する
ようなことになると、うずいて夜も眠れなくなるそうです。この症状をバニ
オンと
いいます。

 このような外反母趾になる原因は、歩く機会が減ったのと、歩くことを
よく考えた靴を履く機会がなかったのが
関係しているのだと言われてい
ます。


 従って外反母趾は、決して生まれつきのものではなく、後天的に変形
させられてしまったものなのです。確か
に生まれつき外反母趾になりや
すい足の骨格というのがあるようですが、これからの対応次第で正常に
回復出
来るといいます。

 本人の足はひどい外反母趾なのですが、痛みがないのをいいことに、
歩くことに適している深めのひも靴を頑
として受け付けず、ヒールが5c
m以上あるものや、細身のパンプス系を好まれる女性が沢山いらっしゃ
います。しかし、外反母趾は痛みがなくても変形はどんどん進んでいく進
行性の疾患なのです。


外反母趾になる原因


 外反母趾の原因には、次の4つが考えられるようです。
 
 @外反母趾になりやすい開張足(かいちょうそく)の骨格を親から受け継ぐ場合
 
 開張足とは、土踏まず部分の縦アーチに対して、足裏の指の付け根部分の横アーチが平らになった状態を いいます。
 
 先細のハイヒールなど履いた経験もない子供たちの中にも外反母趾が見られるのは、もともと外反母趾を生 じやすい足の骨格を持っているからだそうです。しかし、外反母趾そのものは後天的なもので、これからの対応 次第で正常に回復出来ます。
 
 A先が細いハイヒールなどの靴を履くことによって外反母趾になる場合
 
 日本では下駄や草履を履いていた時代には、外反母趾が問題になることはありませんでした。このような履 物の問題と同時に、アスファルトなど現代の床や地面がとても硬くなったことが、足へ悪影響を及ぼし、外反母 趾を起こす原因のひとつだといわれています。
 
 B足のアーチを保つ結合組織が女性ホルモンの関係で弱くなりその結果アーチが低くなって開張足となり、 外反母趾を生じる場合
 
 外反母趾の男女の発生比率は1対10で圧倒的に女性が多いとされています。これは靴のせいだけではな く、女性ホルモンが関係しているようで、女性が初潮を迎える13〜14歳頃と、閉経を迎える40歳代後半から 50歳代にかけてのこの2つの時期に外反母趾が非常に多く発生するといいます。
 
 C慢性関節リウマチ、脳性小児マヒといった病気に伴って外反母趾が起こる場合
 
 このようなことからも、外反母趾の原因には開張足が大きく関わっているのです。直接の原因は開張足によ って親指側の中足骨(指の骨から甲部分の骨との間にある並列した5本の骨のこと)が内反(内側に曲がる)す ることと理解して下さい。


外反母趾の進行プロセス


 先ずは母趾(親指)が他の4本の指と平行に曲がり(外反)、脱臼します。この時の痛みは相当なもので、夜も 眠れない程になります。ところが、脱臼が完了して、暫くたつと靴などの圧迫による痛みは残りますが、外反
母趾そのものの痛みは消えてしまいます。つまり、靴を脱げばスッキリするが、変形はその後もどんどん進んで いくのです。
 
 更に変形が進むと、外反母趾は今度は外側に反転し始めます。反転した母趾は第2趾(人差し指)の上に乗 る場合が多く、母趾が上に乗って押された第2趾は靴との摩擦で生じたタコに悩まされることになるのです。
 
 歩く時には母趾で地面をしっかりと蹴ることがとても重要なポイントですが、外反した母趾は地面を蹴る動作 が出来ず、代わりに母趾の付け根で蹴ることになります。
 
 このため、母趾の付け根には大きなタコが出来てしまいます。このタコの痛みや母趾の痛みを避けるため に、歩く時はどうしても母趾側を浮かすので、足の外側に荷重がかかります。
 
 これによって足の外側が変形すると同時に開張足がますますひどくなり、中足骨(指の骨から甲部分の骨との 間にある、並列した5本の骨)が一層広がってしまうのです。
  以上が外反母趾の進行過程ですが、脱臼後、痛みが減った段階で変形がストップするようにリハビリなどを 始めることをお勧めします。

 
外反母趾の改善方法

 
 外反母趾は先ず、「保存療法」で対処することをお勧めします。これは数ヶ月から一年と時間はかかります が、人間の治癒能力を生かした、より自然な治療方法です。大半の外反母趾はこの「保存療法」でかなりの改 善が出来るといわれています。
 
 外反母趾の「保存療法」は、@足の運動、A歩き方を変える、B装具を使う、C靴を変えるの4点からなりま す。
 
@足の運動
  1)じゃんけんのパァーのように足の指を大きく広げる運動
  骨と骨との間の靭帯を強化し、横アーチを形成するのに有効な運動です。
 
 2)足の指でタオルなどをつまみ上げる運動
  つまみ上げる時に中足骨が丸い橋の形になって、足底にくぼみが出来る。これも横アーチの形成に有効で す。
 
 この二つの運動を数分間でもいいから毎日続けるのです。
 
A歩き方を変える
 かかとからしっかり着地し、そのかかとに体重を乗せることで前足部への負担を軽くするのがポイントです。
 
B装具を使う
 足の横のアーチ形成を助ける中足骨パッドを靴に装着するのがいいです。ただし、信頼出来る補正技術を持 った人に依頼することが大事です。外反母趾の初期段階なら、足の指の間にガーゼなどを挟む方法も良いでし
ょう。
 
C靴を変える
 これも非常に大切なことで、鼻緒のあるサンダルなどがいいのですが、仕事履きではそうもいかないでしょう。 そこで、母趾が外側に曲がらないような、出来るだけ内側にふくらんでいるような靴、ヒールの高さが3センチ以 下の靴を選ぶことです。
 
 ひも靴が基本で、靴を脱ぐときはひもをほどいてから脱いで、履くときはかかとをぴったりと合わせて、ひもを しっかり結びます。
 
 手術を受けた場合は、手術後に履く靴にも注意しなければいけません。折角、手術が成功しても、その後再 び先細のハイヒールを履いていたら、元のもくあみだからです。
 
 以上が外反母趾の「保存療法」です。どれもそんなに難しいことではありません。根気良く続けることがコツで す。

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